grenelle165's blog

ふと考え、感じたことをできるだけ素直に綴りたいとおもいます

かなりお勧めの『政治入門』

 友人の薦めで、三浦瑠璃さんの『日本に絶望している人のための政治入門』を読んでみました。Hatenaで「山猫日記」というブログも書いておられる、気鋭の国際政治学者です。

あまりに面白くてビックリしました!そしてとても気に入りました!

「面白い」を越えて「気に入る」までいくことは、そう滅多にありません。しかも新書で。

私が本書を気に入った理由は、今思いつくところではざっとこんなところです。

・日本政治の様々な課題を縦軸(過去の議論の蓄積)と横軸(国際関係や他国との比較)の中で明快に位置づけているところ

・日本政治(を構成する、あるいは構成してきた議論や言説)の「ゴマカシ(≒先送り、あるいは、本気で物事を変えようと思ってないところ)」を「力まず」に喝破しているところ

・この手の政治本にありがちな「べき論」にとらわれていないところ

・それでいて、「保守」「リベラル」といった個々の政治的立場が正面から取り組むべき課題を明確にしつつ、それぞれが持っているはずの「良さ(DNA的なもの)≠べき」も見失わないところ(本来、私ごときがとても言えることではありませんが、西欧の政治的伝統も踏まえた本当の意味での「保守」「革新」の中身をよく踏まえているのを感じます)

・特に「リベラル」に対する叱咤が良いです(自己矛盾だらけの反対ばかりせずに「正しい戦場で」戦うべし!リベラルは本来、「時間」や「未来」に対して「ポジティブ」なのだから)

・著者が「本音」を発するときの的確かつユーモアのある言葉のセンス

他にも気に入ったところ、誉めたいところは色々とありますが、上で挙げた点だけをとっても、質量ともに豊富な研究に支えられた分析力、筆力が感じられます。

加えて、著者自身の情熱とセンス、バランス感覚、共感するまなざしや、しなやかで力強い生き方が垣間見える気がします。

 また時折、読み返して、著者の論理展開や言葉のセンスを味わい、自分にも取り入れていきたいと思います。

 

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