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grenelle165's blog

ふと考え、感じたことをできるだけ素直に綴りたいとおもいます

W杯、準決勝つれづれ

W杯準決勝、ドイツ対ブラジルの結果は衝撃的でした。あのブラジルがあそこまで崩れてしまったのはどうしてでしょうか?

私の素人目線では、大会を通じて、ブラジルの選手たちの精神状態がとにかく尋常ではなかったように思えました。特に決勝トーナメントに入ってからは強敵続きだったとはいえ、初戦から毎試合のように涙を流す選手たちは、精神のコントロールにとても苦しんでいたと思います。泣くことが悪いとか、メンタルが弱いなどというつもりは全くありません。ただ、彼らの様子からは、自国開催でとてつもないプレッシャーを受け続けた結果、涙を流すしか緊張を和らげる方法がなかった。そしてエネルギー不足になってメンタルのバランスが崩れてしまった。そんなように思えました。

今のサッカー選手は、昔と比べて試合数や大会数が増えた結果、トップ選手であればあるほど過労です。まずいプレーをしたり、負けたりすれば、ファンやマスコミから激しい非難を浴びる。事の次第によっては身の危険にさらされることもある、過酷な職業です。W杯イヤーは休みもほとんどありません。今回のブラジル代表の選手たちや、ネイマールを怪我させてしまったコロンビアのスニガなど、大会でつらい思いをした若者たちが、一日も早く心の平穏を取り戻して、また大好きなサッカーに打ち込むことが出来るよう願ってやみません。

それにしても、今大会の準々決勝は(も)、定番のサッカー大国同士の対戦となりました。ラグビーなどと違い、サッカーは微妙なスポーツで、圧倒的に攻めても点が取れないこともある。特に一発勝負のトーナメントでは番狂わせが十分に起こりえます。でも、ワールドカップではほとんど起こりません(欧州選手権では時々あります。’92年デンマークとか、’04年ギリシャ)。大体、大国が順当に駒を進めます。恐らくそれは、当事者とファンの間で相互に育まれた、集団的な心理作用によるものと思います。長年の実績の蓄積による「俺たちは勝つはずだ」「あの国は勝つはずだ」という、潜在意識の中の強固なメージが、大舞台になればなるほど再現され、年々、国ごとの実力差が縮まる中でも、伝統的な強国を常に勝者たらしめているのだと思います。勝敗を左右するものとして、選手層の厚さとか、戦術とか、コンディションとか、采配とか色々ありますが、W杯ベスト8以上のレベルになると、選手、ファンを含む、全てのサッカー関係者の集団的な潜在意識に、その国が「強国」「勝者」としてどれほど浸透しているか、つまりは、そのような「意識・イメージ=目に見えない力」が、現実=勝敗という結果に反映されるのではないかと思います。

日本は今後、まずはじわじわと実力をつけ(例えば米国レベルを目指す)、W杯ベスト16、ベスト8の常連国となる。その過程で、大舞台で勝つための戦術的な引き出しと判断力を身に着けていく。そのようなプロセスを積み重ね、時間をかけて、自他共に認める、W杯ベスト8の壁を突破しうる存在になる。その上で、潜在意識に裏打ちされた「強国格付け」の上位に食い込めれば、そこで初めてW杯優勝が現実の目標として見えてくる。それには少なくともあと3~4世代(≒20年)は必要でしょう。日本協会が掲げる「2050年に日本開催で優勝」は、時間軸で見た場合、いくぶん現実的な気もします。でも、そのころには少子化がかなり進み、政府の移民政策次第では、「日本代表の半分が帰化選手」なんていうことになるかもしれませんね。

準決勝のもう一試合は、個人的にはオランダが来るかと思いましたが・・・外れました。オランダは伝統のグラウンドを広く使うシステムではなく、堅守速攻で勝ちあがりました。オランダがまた決勝に進めば、今大会を戦術的に象徴するチームになるかと思いましたが、あと一歩、及びませんでした。

そして決勝は’86年、’90年と同じカード。メッシ(とマスチェラーノ)のアルゼンチンは、マラドーナ(とブルチャガ)がいた’86年と重なります。でも、メッシは当時のマラドーナほどあくの強い活躍はしていないので、私は今回は’86年の再現ならず、2-1でドイツ勝利とみます!

(おまけ)私の中でのW杯ベスト準決勝は、’90イタリア大会の西ドイツ対イングランドです。あれほど小気味良く、試合の主導権を握るイングランド代表は(自分は)あれ以来、見たことがありません。あの試合で、イングランドクリス・ワドルのファンになりました。そして私にとってのナンバーワン選手は、ユーゴスラビアストイコビッチ。ボールを持つと必ずチャンスにつながるという、魔法のような存在でした。こんなにうまい選手がいるのかと心の底から思いましたが、まさかその彼が日本に来るとは・・・私が過去に唯一、足を運んだJリーグの試合は、2001年春のガンバ対グランパス@万博です。ストイコビッチのラストイヤーだったかな。